短期入所(ショートステイ)とは?困ってから探しても間に合わない理由
「一晩だけ、どこかで預かってもらえないだろうか」
介護をしているご家族が、いちどは考えることだと思います。冠婚葬祭、ご自身の入院、あるいは単純に休みたいとき。
そのためのサービスが短期入所(ショートステイ)です。
そしてこのサービスには、グループホームを考えているご家族にとって、もう一つ大きな意味があります。後半でお伝えします。
利用の要件や手続きは市区町村によって異なり、年度ごとに改定されます。このページは全国共通の考え方を整理したものです。ご本人が利用できるかどうかは、必ずお住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口、または担当の相談支援専門員にご確認ください。
短期入所とは
障害のある方が、短期間だけ施設に泊まって、入浴・排せつ・食事などの支援を受けるサービスです。
使われる場面は、大きく3つあります。
| ご家族の休養 | レスパイトとも呼ばれます。介護を続けるために休む——これは正当な利用理由です。遠慮する必要はありません |
|---|---|
| 急な事情 | ご家族の入院、冠婚葬祭、出張など |
| ご本人の経験づくり | 家以外の場所で泊まる経験を重ねる。これが後で効いてきます |
種類とタイプ
| 福祉型 | 障害者支援施設などで実施。一般的なのはこちら |
|---|---|
| 医療型 | 病院や医療施設で実施。医療的ケアが必要な方が対象 |
また実施の形態にも違いがあり、施設に併設されているもの、空いている居室を使うもの、短期入所専用の建物で行うものがあります。
ご本人に必要な支援(医療的ケア、行動面の支援など)に対応できるかどうかは施設ごとに違うので、事前に確認が必要です。
利用するには
グループホームと同じく、障害福祉サービスの支給決定が必要です。
ここで大事なのが、受給者証に「短期入所」が入っているかという点です。入っていなければ利用できません。
すでに受給者証をお持ちでも、短期入所が含まれていない場合があります。手元の受給者証を確認してください。含まれていなければ、市区町村に申請して追加してもらう必要があります。
受給者証について詳しくは 障害福祉サービス受給者証とは?取得の流れと、障害者手帳との違い をご覧ください。
なお、利用にあたって障害支援区分の認定が必要になる場合があります。区分については 障害支援区分とは? で整理しています。
いちばん伝えたいこと:困ってから探すのでは間に合いません
ここが実務上の核心です。
短期入所はベッド数が限られており、予約はすぐ埋まります。特に長期休みの時期や年末年始は、数か月前から埋まっていることがあります。
そして多くの施設では、初めての利用の前に事前面談と見学が必要です。つまり——
「明日から入院することになった。今夜どこかに」——この状況では、まず間に合いません。
ですから、次のように動いておいてください。
- 困っていない今のうちに、近隣の短期入所事業所を調べて登録しておく
- 1泊でいいので、実際に使ってみる。利用実績があると、急なときに受け入れてもらいやすくなります
- 複数の事業所に登録しておく。1か所だけだと、埋まっていたら終わりです
- 相談支援専門員に「緊急時に使える先を作っておきたい」と伝える
グループホームを考えているご家族へ
短期入所には、もう一つ重要な役割があります。
ご本人が「家以外の場所で眠れるか」を確かめられるということです。
グループホームへの入居は、生活の場が丸ごと変わる大きな出来事です。いきなり本入居となると、ご本人にも負担がかかります。
短期入所を何度か経験していれば、「知らない場所で泊まる」こと自体には慣れている状態でグループホームに向かえます。これは大きな違いです。
また、泊まった後のご本人の様子——食事、睡眠、帰宅後に落ち着くまでの時間——は、言葉で確認しにくいご本人の反応を読み取る手がかりになります。この見方については 知的障害のある方のグループホーム|支援の中身と、本人の意向の確かめ方 で詳しく書いています。
さらに、グループホーム自体が体験利用を受け入れていることもあります。本入居の空きがなくても体験なら可能な場合があるので、見学のときに聞いてみてください。
費用
サービス利用料には所得に応じた上限があり、多くの方は0円です。別途、食費や光熱水費などの実費がかかります。金額は施設によって異なります。
費用のしくみ全体は 障がい者グループホームの費用はいくら?家賃補助と利用者負担のしくみ と同じ考え方です。
まとめ
- 短期入所はご家族が休むために使ってよいサービス
- 受給者証に「短期入所」が入っているかを確認する
- 困ってから探しても間に合わない。元気なうちに登録し、1泊使っておく
- 複数の事業所に登録しておく
- グループホームを考えているなら、「家以外で眠る経験」を積む場として使える
次に読む
・似た名前のサービスの違いは 共同生活援助とは?グループホームとの違いと、似た名前のサービスの見分け方
・受給者証のしくみは 障害福祉サービス受給者証とは?
・見学の準備は グループホームの見学で必ず見るべき10のポイント
お住まいの地域にどんなホームがあるかは、全国の障害者グループホーム一覧から市区町村ごとに探せます。
利用できるサービスや必要な手続きは、市区町村によって異なります。お住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口、または担当の相談支援専門員にご相談ください。
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