障害支援区分とは?認定の受け方と、障害者グループホーム入居との関係
障害者グループホームを探しはじめると、必ず出てくるのが「区分はいくつですか?」という質問です。
見学先でも、相談窓口でも聞かれる。でも「区分って何のことか、実はよく分かっていない」——そういう方はとても多いです。数字で分けられることに、抵抗を感じる方もいらっしゃいます。
このページでは、障害支援区分とは何なのか、どうやって決まるのか、そしてグループホームの入居とどう関係するのかを整理します。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。区分は「その人の価値」をはかるものではありません。必要な支援の量を測って、公費を適切に配分するための物差しです。区分が軽いから良い、重いから悪い、という話ではまったくありません。
障害福祉サービスの制度は、市区町村によって運用が異なり、基準や報酬のしくみも年度ごとに改定されます。このページは全国共通の考え方を整理したものです。ご本人に当てはまる具体的な取り扱いは、必ずお住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口、または担当の相談支援専門員にご確認ください。
障害支援区分とは —— 支援の必要度をあらわす6段階+非該当
障害支援区分は、障害者総合支援法にもとづいて、その方にどのくらいの支援が必要かを判定したものです。
| 非該当 | 区分の認定に至らなかった場合 |
|---|---|
| 区分1 〜 区分6 | 数字が大きいほど、必要とされる支援の度合いが高いと判定されたことを意味します(区分6が最も高い) |
ここで誤解されやすいのですが、この区分は「障害の重さ」そのものを表しているわけではありません。日常生活のどの場面で、どのくらい手助けが必要か——その支援の量をはかっています。
たとえば、身体的にはお元気でも、判断に不安があって一人での外出が難しい方であれば、支援の必要度は高く判定されることがあります。
区分が影響するのは「使えるサービス」と「事業所に入るお金」
なぜ区分がこれほど聞かれるのか。理由は大きく2つあります。
① 使えるサービスの種類が変わる
障害福祉サービスには、利用にあたって一定の区分が必要とされるものがあります。代表的なのは、居宅介護や重度訪問介護、生活介護といった介護系のサービスです。
② 事業所に入る報酬が変わる
こちらが、見学先で区分を聞かれる本当の理由です。
グループホームなどの事業所には、支援の必要度が高い方を受け入れるほど高い報酬(公費)が支払われるしくみになっています。手厚い職員配置が必要になるためです。
つまり事業所側は、区分を聞くことで「うちの職員体制で支援できる方かどうか」を判断しています。ふるいにかけられている、と身構える必要はありません。受け入れたあとに支援が行き届かない事態を避けるための、実務的な確認です。
グループホームは、区分がなくても利用できる場合があります
ここは、あきらめてしまう前にぜひ知っておいていただきたい点です。
共同生活援助(グループホーム)は、区分が「非該当」の方や、まだ区分の認定を受けていない方でも利用できる場合があります。介護系のサービスとは、この点が異なります。
ただし、グループホームには運営の型が3種類あり、どの型のホームかによって、想定されている利用者像や職員体制が変わってきます。
| 介護サービス包括型 | ホームの職員が介護も含めて支援を行う、最も一般的な型 |
|---|---|
| 外部サービス利用型 | 介護の部分は外部のヘルパー事業所に委託する型 |
| 日中サービス支援型 | 日中も含めて常時の支援体制がある型。支援の必要度が高い方を想定 |
「区分がないと入れない」と言われた場合でも、それはそのホームの体制の話であって、制度上いっさい利用できないという意味とは限りません。他の型のホームや、他の事業所にあたってみる価値があります。
認定を受けるまでの流れ
区分の認定は、お住まいの市区町村に申請して受けます。おおまかな流れは次のとおりです。
| 1. 申請 | 市区町村の障がい福祉担当窓口へ。相談支援専門員がついていれば、一緒に進めてもらえます |
|---|---|
| 2. 認定調査 | 調査員がご本人と面談し、心身の状況について多くの項目を聞き取ります |
| 3. 医師意見書 | かかりつけ医などに市区町村から依頼が出されます |
| 4. 一次判定 | 調査結果をもとにコンピュータで判定されます |
| 5. 二次判定 | 審査会が、一次判定の結果と医師意見書、調査員の特記事項をあわせて検討します |
| 6. 認定・通知 | 区分が決まり、通知が届きます |
申請から結果が出るまでには、一定の期間がかかります。グループホームの入居を考えはじめたら、早めに動いておくと選択肢が広がります。また区分には有効期間があり、期限が来る前に更新の手続きが必要です。
認定調査で、実情が正しく伝わらないことがあります
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
認定調査は、限られた時間の面談で行われます。そのため、普段の姿と違う結果になってしまうことが起こりえます。よくあるのは、次のような場面です。
| 本人が「できます」と答えてしまう | 初対面の相手に、できないとは言いにくい。がんばればできることを「できる」と答えてしまう |
|---|---|
| 調子の良い日に当たる | 体調や気分に波がある場合、たまたま落ち着いている日の様子だけで判断されてしまう |
| 「見守りが必要」が伝わらない | 動作としてはできるけれど、声かけや見守りがないと実行できない——この差が言葉にしにくい |
できること:普段の様子を「記録」で伝える
対策はシンプルです。言葉で説明するのではなく、事実を書いたものを用意しておくこと。
- ご家族が調査に同席する(本人の同意のうえで)。答えにくい部分を補足できます
- 普段の一日の流れをメモにして渡す。起床から就寝まで、どの場面で誰がどう手を貸しているか
- 「できる」と「一人でできる」を分けて伝える。声かけが要る、見守りが要る、途中で止まってしまう——具体的な状態を書く
- 調子が悪い日の様子も書く。波があること自体が、支援の必要度に関わる大事な情報です
誇張する必要はまったくありません。むしろ逆で、普段の実情がそのまま伝わるようにすることが目的です。日によって差がある、条件つきでできる——そうした「言葉にしにくい部分」こそ、記録にしておくと伝わります。
結果に納得がいかない場合は、市区町村に相談することができます。担当の相談支援専門員がついていれば、まずその方に相談してください。
まとめ:区分を知ってから、ホームを見に行く
区分がわかっていると、グループホーム探しはぐっと進めやすくなります。見学先との話がかみ合いますし、費用の見通しも立てやすくなります。
とはいえ、区分が出るのを待ってから探しはじめる必要はありません。並行して進めて大丈夫です。
次に読む
・費用の全体像を知りたい方は 障がい者グループホームの費用はいくら?家賃補助と利用者負担のしくみ
・見学の準備をされる方は グループホームの見学で必ず見るべき10のポイント
お住まいの地域にどんなホームがあるかは、全国の障害者グループホーム一覧から市区町村ごとに探せます。
制度の運用や必要な手続きは、市区町村によって異なります。申請の進め方やご本人に当てはまる取り扱いについては、お住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口、または担当の相談支援専門員にご相談ください。まだ相談支援専門員がついていない場合は、市区町村の窓口で相談支援事業所を紹介してもらえます。
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