共同生活援助とは?グループホームとの違いと、似た名前のサービスの見分け方
市区町村の窓口でもらった書類や、相談支援専門員から渡された計画書に、「共同生活援助」という言葉が出てきて、戸惑った方は多いと思います。
結論から書きます。共同生活援助とは、グループホームの正式名称です。同じものを指しています。
ただ、ここで「なんだ同じか」で終わらせてしまうと、あとで困る場面があります。似た名前の別のサービスがいくつもあり、それらは中身がまったく違うからです。
このページでは、共同生活援助という制度がどういうものかと、紛らわしい他のサービスとの違いを整理します。
障害福祉サービスの制度は、市区町村によって運用が異なり、年度ごとに改定されます。このページは全国共通の考え方を整理したものです。ご本人に当てはまる取り扱いは、必ずお住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口、または担当の相談支援専門員にご確認ください。
なぜ呼び方が2つあるのか
「共同生活援助」は、障害者総合支援法という法律の上での、サービスの名前です。行政の書類や事業所の指定、報酬のしくみは、すべてこの名前で動いています。
一方「グループホーム」は、日常的に使われている呼び名です。事業所の看板やパンフレットは、たいていこちらを使っています。
| 共同生活援助 | 制度上の正式名称。受給者証、サービス等利用計画、重要事項説明書などの書類はこちら |
|---|---|
| グループホーム | 通称。会話やパンフレットはこちら |
書類で「共同生活援助」と書かれていたら、グループホームのことだと読み替えて構いません。
どんなサービスなのか
共同生活援助は、障害のある方が、少人数で共同生活を送りながら、必要な支援を受けて暮らすためのサービスです。
具体的には、次のような支援が提供されます。
| 日常生活の支援 | 食事の準備、掃除、洗濯などの家事。ご本人ができる部分は一緒に行い、難しい部分を職員が担います |
|---|---|
| 身体面の介護 | 入浴、排せつ、着替えなど。必要度に応じて対応します |
| 健康管理 | 服薬の管理、体調の確認、通院への同行など |
| 金銭管理の支援 | お小遣いの管理、買い物への同行など |
| 相談・助言 | 暮らしの困りごと、人間関係、仕事のことなど |
| 関係機関との連絡調整 | 日中活動先、医療機関、市区町村、ご家族とのやりとり |
ポイントは、「世話をしてもらう場所」ではなく「支援を受けながら自分の生活を送る場所」という位置づけであることです。できることは自分でやり、難しいところを支えてもらう。そういう設計になっています。
提供体制には3つの型があり、日中の過ごし方や介護の担い手が変わります。詳しくは グループホームの種類(3類型)の違い をご覧ください。
紛らわしい「似た名前のサービス」との違い
ここが実務上、いちばん間違えやすい部分です。障害福祉サービスには、名前も内容も近いものが並んでいます。
| 共同生活援助 (グループホーム) |
少人数の住まいで、支援を受けながら地域で暮らす。期限はなく、生活の場 |
|---|---|
| 施設入所支援 | 障害者支援施設に入所して、夜間の介護等を受ける。より規模が大きく、手厚い介護が必要な方が対象 |
| 宿泊型自立訓練 | 生活能力を身につけるための訓練が目的で、利用できる期間に定めがある。「暮らす場所」ではなく「練習する場所」 |
| 自立生活援助 | すでに一人暮らしを始めた方のもとへ、定期的に訪問して支えるサービス。住まいそのものは提供しない |
| 短期入所 (ショートステイ) |
一時的に泊まるサービス。ご家族の休養や急な事情のときに使う |
相談の場で「グループホームを考えています」と伝えたのに、実は宿泊型自立訓練を勧められていた——といったすれ違いは起こりえます。期間の定めがあるかどうかは生活設計に直結するので、提案されたサービスの正式名称を必ず確認してください。
利用できるのはどんな方か
共同生活援助は、障害のある方であれば、障害の種別を問わず利用できるサービスです。知的障害、精神障害、身体障害、いずれの方も対象になります。
制度上の入口として必要なのは、市区町村から障害福祉サービスの支給決定を受け、受給者証の交付を受けていることです。
障害支援区分の認定は、必須ではありません。区分が非該当の方や、まだ認定を受けていない方でも利用できる場合があります。
詳しくは以下をご覧ください。
利用までの流れ
| 1. 相談 | 市区町村の障がい福祉担当窓口、または相談支援事業所へ。相談支援専門員がついていない場合は、窓口で紹介してもらえます |
|---|---|
| 2. 申請 | 市区町村にサービスの利用を申請します |
| 3. 調査・計画 | 障害支援区分の認定調査(必要な場合)と、サービス等利用計画案の作成 |
| 4. 支給決定 | 受給者証が交付されます |
| 5. 事業所を探す・見学 | 並行して進めて構いません。むしろ早めに動くほうが選択肢が広がります |
| 6. 契約・入居 | 体験利用を挟むことが多くあります |
手続きの完了を待ってから探しはじめる必要はありません。見学や相談は、申請と並行して進められます。
費用のしくみ
費用は「サービス利用料」と「暮らしの実費」に分かれます。サービス利用料には所得に応じた月額の上限があり、多くの方は0円です。毎月の負担の中心は、家賃・食費・光熱水費といった実費のほうになります。
家賃には補助のしくみもあります。詳しくは 障がい者グループホームの費用はいくら?家賃補助と利用者負担のしくみ をご覧ください。
まとめ
- 共同生活援助=グループホームの正式名称。書類で見かけたら同じものと読み替えてよい
- 「世話をしてもらう場所」ではなく「支援を受けながら自分の生活を送る場所」
- 似た名前の別サービスに注意。特に宿泊型自立訓練は期間に定めがあり、生活の場ではない
- 障害種別を問わず利用でき、障害支援区分の認定は必須ではない
次に読む
・ホームの型の違いは グループホームの種類(3類型)の違い
・入居できるかどうかは 障害者グループホームの入居条件|断られるのはどんなときか
・見学の準備は グループホームの見学で必ず見るべき10のポイント
お住まいの地域にどんなホームがあるかは、全国の障害者グループホーム一覧から市区町村ごとに探せます。
提案されたサービスの内容や、ご本人が利用できる範囲は、状況によって異なります。お住まいの市区町村の障がい福祉担当窓口、または担当の相談支援専門員にご相談ください。
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